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国際宇宙ステーションの現在の乗組員は?遠征クルーと役割分担

宇宙探査・有人宇宙

この記事のポイント

国際宇宙ステーションの現在の乗組員は、2026年7月時点で第74次から第75次への交代期にあり、複数の宇宙船で到着した6~7名前後の乗組員がコマンダーとフライトエンジニアに役割を分担し、約6か月サイクルで長期滞在ミッションを担っている。

国際宇宙ステーションの現在の乗組員は?遠征クルーと役割分担

「国際宇宙ステーションには今、何人の宇宙飛行士が滞在していて、どこの国の人が乗っているんだろう」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

  • 国際宇宙ステーション現在の乗組員構成と遠征ミッションの概要
  • 乗組員の選抜プロセスと交代サイクルの仕組み
  • 各国宇宙飛行士の役割分担と日本人宇宙飛行士の活動

国際宇宙ステーションの現在の乗組員は、6名前後の体制で長期滞在ミッションを担い、約6か月ごとに入れ替わっています。

乗組員の顔ぶれは打上げのたびに更新されるため、本記事では特定の人名を断定的に並べるのではなく、遠征ミッションの構成や選抜・交代の仕組み、役割分担といった変わりにくい全体像を中心に解説します。読み進めることで、ニュースで見かける乗組員情報の背景まで理解できます。

国際宇宙ステーションの現在の乗組員構成

国際宇宙ステーションの現在の乗組員は、第74次長期滞在ミッションのクルーが中心です。2026年7月時点では、第74次から第75次への交代期にあたり、複数の宇宙船で到着した乗組員が入れ替わりながらステーションの運用を続けています。

第74次長期滞在の期間と概要

第74次長期滞在は、2025年12月10日ごろから2026年7月下旬ごろまでを予定した長期滞在ミッションです。この期間中、クルードラゴン宇宙船のCrew-12とロシアのソユーズMS-28という異なる宇宙船で到着した乗組員が、ステーション上で任務を共有しています。

長期滞在の期間はおおむね半年前後で区切られ、次の乗組員が到着するタイミングで少しずつ引き継がれます。そのため「第74次」という数字だけを見ても、乗組員全員が同時に交代するわけではありません。

Crew-12搭乗員の顔ぶれ

Crew-12は、2026年2月13日に打ち上げられたクルードラゴン宇宙船の搭乗ミッションです。NASA所属のジェシカ・メイヤーとジャック・ハサウェイ、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)所属のソフィー・アデノ、ロシアの宇宙機関ロスコスモス所属のアンドレイ・フェジャーエフが搭乗しました。

複数の国の宇宙機関から1機の宇宙船に乗り合う体制は、近年のISS運用の標準的な形です。

ソユーズ宇宙船搭乗員の顔ぶれ

ソユーズMS-28は2025年11月27日に打ち上げられ、ロスコスモス所属のセルゲイ・クド=スヴェルチコフとセルゲイ・ミカエフ、NASA所属のクリストファー・ウィリアムズが搭乗しています。

宇宙船打上げ日主な搭乗員の所属機関
クルードラゴン(Crew-12)2026年2月13日NASA・ESA・ロスコスモス
ソユーズMS-282025年11月27日ロスコスモス・NASA

このように、1つの遠征ミッションでも複数の宇宙船・複数の国籍の乗組員が組み合わさって構成されています。

乗組員の総人数と国籍の内訳

ISSの長期滞在体制は、2009年以降おおむね6名前後を基本としており、交代の時期には一時的に7名前後まで増えることがあります。国籍の内訳は、国際宇宙ステーションにおいてロシアが半数程度を占め、アメリカが2名前後、残りを日本・ヨーロッパ・カナダなどのISS計画参加国が分け合う形が一般的です。

なお、2026年9月中旬以降にはクルードラゴンのCrew-13が新たに打ち上げられ、第75次長期滞在に合流する計画が発表されています。乗組員の顔ぶれは今後も更新され続けるため、最新の在籍状況はJAXAなど公式情報源での確認が確実です。

ISS乗組員はどのように選ばれるのか

国際宇宙ステーションの乗組員は、各国の宇宙機関による候補者選抜と長期の訓練を経て決まります。搭乗するミッションが決まるまでには数年単位の準備期間がかかるのが実情です。

宇宙飛行士候補者の選抜プロセス

JAXAをはじめとする各国の宇宙機関は、一般公募や機関内の選抜を通じて宇宙飛行士候補者を選びます。候補者はまず基礎的な訓練を受け、一定の課程を修了すると正式な宇宙飛行士として認定されます。

たとえばJAXAの諏訪理宇宙飛行士は、2023年7月に候補者としてJAXAに参加し、2024年10月に正式な宇宙飛行士として認定されました。2026年1月9日には、国際的な調整を経て国際宇宙ステーションの長期滞在搭乗員に指名されています。

認定から搭乗までの訓練の流れ

宇宙飛行士として認定された後も、実際にISSへ搭乗するまでには追加の訓練期間が必要です。訓練内容には、日本の宇宙ステーション「きぼう」をはじめとする各国モジュールの操作、ステーション全体のシステムに関する知識、ロシアのソユーズ宇宙船など搭乗する宇宙船の操作技術などが含まれます。

これらの訓練は日本国内だけでなく海外の関連施設でも実施され、搭乗するミッションの内容にあわせて数年がかりで積み重ねられます。諏訪理宇宙飛行士の場合も、指名時点で搭乗ミッションは2027年ごろを予定しており、宇宙船の割り当てなど詳細は今後決まっていく見通しです。

参加国ごとの搭乗枠の考え方

ISSはアメリカ・ロシア・日本・ヨーロッパ各国・カナダなど複数の国と機関が参加する国際協力プロジェクトです。搭乗枠は各国の宇宙機関が担う実験棟や輸送手段の分担に応じて調整されており、1回の遠征ミッションに複数国の宇宙飛行士が同乗する形が一般的になっています。

このような分担の仕組みがあるからこそ、乗組員の国籍構成は毎回のミッションで多国籍になりやすい傾向があります。

乗組員の交代サイクルと遠征ミッションの仕組み

国際宇宙ステーション現在の乗組員を理解するうえで欠かせないのが、遠征ミッションと呼ばれる交代の仕組みです。名前や国籍は毎回変わっても、交代のリズムには一定のパターンがあります。

約6か月ごとに交代する理由

ISSの長期滞在チームは、2009年5月末の第20次長期滞在から6名体制となり、それ以降はおおむね6か月ごとに交代しています。これは、搭乗する宇宙船の運用サイクルや、地上での訓練・準備にかかる期間にあわせて設計された周期です。

半年という区切りは、乗組員の心身の負担と、宇宙船・補給船の運航スケジュールとのバランスを取った結果といえます。

交代時にオーバーラップ期間が生まれる理由

乗組員全員が一度に入れ替わるわけではなく、一部の乗組員が、地球から宇宙ステーションまでの距離を移動して地球に帰還したあと、数週間ほど経ってから新しい乗組員が到着する流れが一般的です。このため、交代の前後には一時的に人数が増減する期間が生まれます。

このオーバーラップ期間があることで、新しく到着した乗組員は、先に滞在していた乗組員から実際の作業手順や機材の状態を直接引き継ぐことができます。作業の空白期間を作らないための工夫といえます。

遠征(Expedition)番号の数え方

ISSの長期滞在チームには「第○次長期滞在」という名称が付けられ、英語では「Expedition」、略して「Exp.n」(nは番号)と表記されます。番号はチームごとに連番で増えていき、乗組員が入れ替わっても遠征番号が変わらない期間もあれば、大きな交代のタイミングで番号が切り替わる期間もあります。

2026年7月時点は、第74次長期滞在から第75次長期滞在への切り替わりの時期にあたります。今後も2026年9月中旬以降に予定されるクルードラゴンのCrew-13が新たに合流するなど、乗組員の構成は段階的に更新されていく見通しです。

各国宇宙飛行士の役割分担

国際宇宙ステーション現在の乗組員は、国籍だけでなく担当する役割によっても任務が分かれています。代表的な役割は、コマンダーとフライトエンジニアの2つです。

コマンダーの役割

コマンダー(船長)は乗組員のうち1名が務め、各国から集まったクルーを束ねてミッション達成へ導く責任者です。火災や空気漏れなど緊急事態が起きた際の対応指揮、地上の管制局との作業計画のすり合わせ、ほかの乗組員の作業状況や健康状態の把握なども、コマンダーの重要な仕事です。

フライトエンジニアの役割

コマンダー以外の乗組員は、フライトエンジニアとして任務にあたります。フライトエンジニアの主な仕事は、ISSのシステムや実験装置を正常な状態に保ち、宇宙実験の運用を行うことです。

具体的な業務は多岐にわたり、次のような内容が含まれます。

  • システムや実験装置の定期点検・保守・修理
  • 宇宙船や補給船の到着・分離にあわせた運用作業
  • ロボットアームの操作や船外活動
  • 教育・広報活動のための撮影対応

コマンダーとフライトエンジニアという役割分担があることで、国際宇宙ステーションの大きさであっても限られた人数で複雑なステーション運用と科学実験の両立が可能になっています。

日本人宇宙飛行士の活動実績

日本人宇宙飛行士のISS長期滞在も、こうした役割分担の中で実績を重ねてきました。大西卓哉宇宙飛行士は2016年のソユーズMS-01による初の長期滞在に続き、2025年3月からのCrew-10ミッションで2回目の長期滞在を経験し、日本人として3人目のISSコマンダーに就任しています。帰還は2025年8月で、累計の滞在日数はおよそ259日にのぼります。

2026年7月時点では、日本人宇宙飛行士がISSに搭乗している状況ではありませんが、諏訪理宇宙飛行士が2027年ごろの長期滞在搭乗員に指名されており、次の日本人搭乗に向けた準備が進められています。

まとめ:国際宇宙ステーションの現在の乗組員は第74次遠征クルーが約6か月サイクルで務めている

ここまで、国際宇宙ステーション現在の乗組員について、遠征ミッションの構成、選抜と交代の仕組み、役割分担という3つの角度から解説しました。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • 現在は第74次から第75次への交代期にあり、複数の宇宙船で到着した乗組員が任務を共有している
  • 乗組員は各国の宇宙機関による選抜と数年単位の訓練を経て搭乗が決まる
  • 乗組員はコマンダーとフライトエンジニアに役割が分かれ、約6か月ごとに交代している

乗組員の名前や国籍は打上げのたびに更新されますが、遠征ミッションの数え方や役割分担の仕組みを押さえておけば、新しい乗組員の情報を見かけたときにも背景まで理解できるようになります。

本記事を通じて、国際宇宙ステーションの運用体制への理解が深まったのであれば幸いです。今後のミッション動向にご関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

国際宇宙ステーションの現在の乗組員に関するよくある質問

参考文献

  1. ISS滞在クルー | JAXA 有人宇宙技術部門
  2. NASA Shares SpaceX Crew-13 Assignments for Space Station Mission
  3. 国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在搭乗員の指名 | JAXA

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執筆者

Space With 編集部
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監修者

Space With リサーチチーム
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